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看護CBTを学ぶ会とは

設立の経緯

看護教育の現場では、精神的な課題を抱えた患者さんに対し、精神的ケアとして「ただそばに寄り添う」「じっと話を聞く」といった姿勢が大切であると教えられます。
しかし、その具体的な方法や実践トレーニングに十分な時間が割かれていないのが現状です。結果として、多くの看護師が知識や技術を十分に習得しないまま臨床に出て、日々の業務に追われながらも精神的ケアを改めて学び直す機会を持てずにいます。

私自身もその一人でした。
理論に基づいた体系的なトレーニングを受けることなく現場に従事していた中で、約10年後に認知行動療法(以下、CBT)に出会いました。
CBTでは、心の困りごとを
「認知」と「行動」の両面から理解し、より適応的な形に変えていく方法を学びます。
「ただそばにいる」「話を聞く」といった抽象的なケアを、理論に裏付けられた実践として具体化できる点に強い衝撃を受けたことを、今でも鮮明に覚えています。
この体験は私だけでなく、当会のサポーターにとっても同じでした。

私たちはその後、現場でCBTの理論を日常のケアに取り入れ、患者さんとの関わりの質を高める実践を重ねてきました。
実際に成果を感じられたことから、その効果をより多くの看護師やコメディカルに伝えたいと考えるようになり、各自の職場や地域で普及活動を行ってきました。

そして今、より広く全国の看護師やコメディカルが精神的ケアの理論と技術を学び、実践に活かせる場をつくりたいという思いから、「看護CBTを学ぶ会」を設立いたしました。

代表 川野 直久